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交雑をもうちょっと頭を使って考えてみる

TVでSTAP細胞の報道を見ていたら、ある事と重なった。
シロートが学者様に「あるのか、ねーのかどっち?」と食って掛かるとこですね。

これを、交雑の話題で。
やった事ない人に食って掛かってもしょうがない。


交雑については考え方はころころ変わります。

交雑の第一世代は
♂親側の要素と♀親側の要素の両方を得た仔が得られる。
例えば、グラン♂とビノ♀ならば、グラン側の羽化までのサイクルと1本目の成長速度と
ビノ側の外形態の要素を含んだ仔を得ることができる。
ただし、グラン側の外形態の要素のアゴ先の長さと眼上突起の突出は優勢の傾向なのか
第一世代では、明らかに交雑の違和感が出る。
大アゴの湾曲もグランよりは緩いがタイワン程度の湾曲になる。
内歯は大きくなる。
といった要素が得られるだろう。

問題はそこから先である。
タイワンを入れるというのは極太を目指す場合としてなら良いかもしれないが
ビノの形の大型を目指すな第二世代にグランに外形態の近い亜種タイワンを入れるのは妥当ではないだろう。
第二世代は外形態の面ならばビノであるが、単純にアゴと内歯をビノ寄りにしたいならビノよりもホーペ。
なので、グランビノ♂×ホーペ♀とビノ♂×グランビノ♀の2ラインを用意する。
これによって得られる仔は
グランビノ×ホーペはグランビノよりもアゴは長いが相方がホーペなのでサイクルは短いままのもの。
恐らく1本目の成長速度は速いまま。
ビノ×グランビノはグランビノをサイクルや外形態をよりビノサイドに持っていったもの。
こちらは1本目の成長速度は遅くなる可能性がある。

第三世代はビノ×グランビノ♂とグランビノ×ホーペ♀の組み合わせ。
これで、どこまで外形態をグランからビノに寄せて、なおかつサイクルをビノ寄りにできるかである。
グランの血が強いと思われる。
しかもホーペも湾曲がでる恐れがある為、実際は入れる必要が無いかもしれない。
オマケに眼上突起や胸部側縁といった、交雑を疑われる部位に粗がまだまだ出るであろう。
ここで、交雑をまとめるには段階としては早いのかもしれない。
大型化を図るにはインラインは推奨できないのは昨今の大型ブリードであまりにも検証されているうえ、
インで累代して濃くするのは太くするには良いかもしれないが長さを伸ばすには向かないと思われます。

第三世代で補完は出来ないでしょうね。
累代はビノのサイクルで大型化を目指すわけですから、小さいのを出してもダメですし
大きくてもバレバレのグランやホーペのサイクルでもダメです。

しかも、ここまでやるのに
ビノはもちろんホーペ、グラン、タイワンである程度のサイズが出せる経験は必要不可欠。
クルビやパリーも混ざるかもしれんが彼らは今回の趣旨では不要。
各種のクセも理解していることが前提でしょう。
そして、数年かけてのブリードとなる。
たまにサイクル短縮させると言いますが、極太ならそれで良いでしょうが……
早期♀で結果を出しているパターンもあるので♀は良いのかもしれませんが。


ここまでやってどれくらい出るかも未知数。
ハッキリ言ってグランだけやってたほうが大きいの出せる。
とてもじゃないが混ぜて88mmは外国産が足枷になるような気すらしてきます。

ちなみに自己採集品F1で77mm越えが出てます。
他所でもF1で80mmオーバーがでている。
いずれも2000年終盤以降採集品から出ていますが
その時期から明らかに大型狙いのブリーダー、菌糸の質が上がってますし。
混ぜるくらいならこういうので変なのが出ないやつのほうが手っ取り早いです。

昔は菌糸のパワーが強いとたとえ大きくなれるのがいても食えなきゃしょうがないと言いましたが
最近は菌糸のパワー云々よりも菌糸のロット差による状態の良し悪しのほうが重要ですので。
余談ですが、久留米の菌糸はそこまで慎重になる必要はないと思ってます。
ただし、最後はビンのほうが絶対に良いと思います。


今回は、やたら交雑について書いてしまいましたが
憶測で書いていると受け止めてもらえれば良いと思います。
おそらく、ここまで交雑に踏み込みたがる人もそうそういないと思いますので。
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♂のボトルか、♀のボトルか

いつも、月刊むしを置いている書店に今号がありません。
これが500号マジックか……
通販で買いましょう。

しかし、月刊むしはむし社いわくオオクワブーム、アンテブームの火付け役的なことを
自称しつつも、BE-KUWAをクワガタ特集増刊号として発刊してからは
月刊むしのクワガタ特集号ですらクワガタショップであまり取り扱わなくなってしまいましたね。

この辺りはクワガタムシの生き虫屋と他の虫屋(チョウ屋、オサ屋、カミキリ屋等)が
隔絶されたものというのがハッキリ出ている点ですね。
ギフチョウやゼフィルスの特集なんてショップでまず見ませんもんね。



さて、クワガタネタですが今回は
自己流というか経験から得た2~3ヶ月経過時点での1本目ボトルの♂♀判別。
初齢投入後、成長を促させられる温度で2~3ヶ月経過すれば
幼虫の姿を見ることなく、ある程度は判別できます。

♂ボトルは一番分かりやすいのは食痕の量と割合。
食痕の出やすいオアシスやLV-SPは太い帯状の食痕が出やすい感じがします。
そして、固まり状の糞の大きさで判断することもできます。
分かりづらいのはHSやLV-GSPに入れたボトル。
食痕が出にくい傾向がありますね。
それでも♂ボトルは居食い部屋を拡張してボトルのあちこちに
食痕を出し始める為、まだらに食痕が出てくるはずです。

♀ボトルの特徴ですが、食痕が出方は
♂に比べて食痕の大きさというか太さが細い感じがします。
なんだかんだいって♂より絶対的に食は細いんですよね。
掘ってみれば明らかに食痕は少ないです。
食痕の出にくいボトルや居食いする♀はボトルの側面の食痕が
1ヶ所だけというのもザラ。
こういうボトルは時間が経過していても全然劣化してこないですね。

ちなみに全く食痕の出てこない状態の良すぎるボトルは
成長不良か死亡の線が高いです。
今年は♂の7.5gがそんな様子でしたね。


これらは、ある程度数やればすぐわかるようになりますが
慣れればどんなふうに食いあげてくか、ボトル内部の状態を外からでも判断するようになってきます。

ただし、交換間近な時期に♂♀区別しても
既に2本目用の菌糸は手配してることが普通なのであまり意味がないですね。
今年はこの方法で、♂のボトルが足りないと読んだら迅速に菌糸の追加発注をかけましたが
本音はできれば追加をかけずに♂用♀用のボトルの割合を無駄なく読んで発注したいところです。

初齢の頭幅で区別する人もいるそうですが
初齢の状態によっても頭幅は変わってくるため、判断せずに投入するのがザラ。
よく、先に産みつけた卵のほうが♀で、その分早く孵化して
♂より成長が早いという話がされますが、どうなのかな~っていう感じがします。

まあ、なんだかんだで弱齢での判断は諦めて♂4:♀6ぐらいで菌糸手配が堅い気がします。

ゼリーの考察

EXCEED CRAFTさんよりゼリーが16g500個、18g400個届きました。
パワーホワイトとパワーブラウンとがありますね。
うちはホワイト派です。
ちなみに菌糸買った時のおまけは基本ブラウンなんですよね。
ブラウンは何か使い勝手の感じが好きじゃないです。

ゼリーはこれだけ買っても
真面目に週2で成虫管理してたらすぐにストック切れます。
ですので、種親や予備以外はかなり適当ペースで交換します。

こまめに管理してる分なら良いのですが
うちみたいにカラを気にせず16gを♂に使うとダメですね。
2~3週間ぶりに対面すると顎をカップに突き刺して
「オイ!オメェ!!メシが切れてっぞ」と捲くし立ててきます。
コレを取る際に挟まれると痛いです。
嫌な角度で突き刺さるとシャレにならないのでハードカップの18gを使いましょう。

♀はというと基本、食いが良いです。
3日でカップにかじりついて、ボロボロにすることすらあります。
EXCEED CRAFTさんのにしてから空カップは圧倒的に増えましたね。


ゼリーについては過去、フジコンや奈良オオとか
使いましたがもちに難ありだったり食いが悪かったりで……(良いロットもたまにあったが)
PCファーブルのゼリーは良かったが腐ると強烈だったなぁ(オマケに高いし)
ベロベロとかバリバリはいっときメインでしたが
食いの個体差が激しくて食わない個体は全然食いません。
生きているのが不思議なくらい食いません。
オオクワキングの乳酸パワーもまたメインだった頃がありますが
ザ・オオクワ系と同じ特徴で、かなりの数をほとんど手つかずの状態で
交換しなければならないのであまり好きになれませんでした。
その他にもお試し感覚でいろんな銘柄を袋買い(50~100個入り)して使ったことがありますが
どれも定着はしませんでした。

とりあえず、高温多湿だとどのゼリーも食いが良くなる傾向がありますね。
25℃くらいにするとはっきり差が出てきますが。

あと、冬眠明けは食いが渋る個体が出るので
マットをガッツリ減らしてバナナ与えます。
マット減らすのは基本ですね。
バナナは師匠のテク。

ちなみに12月くらいまでは食う個体がいますが
食いだしは常温だと3月中旬になっても食いださない個体が出ます。
常温管理時代はほとんど食ってない活動してないんじゃねっていうペアを使って
4月に産卵させたことがあるので、産卵自体はするんだなぁと思いましたが。

まあ、来年は5月から産ます案配にしますので、例年ほどはせかせかしそうにはありませんね。

ホーペイ系を除いたオオクワの産卵セット

昨日、タイクルビと東ジャワパリーの産卵セットを組んで、産卵セット投入迄したので
その作業工程をアップします。

まずは産卵セットの組み方からです。
我が家でのホーぺ系(国産、グラン、やってないけどホーぺ、台湾)を除いた
オオクワ系の標準的なセットです。

産卵木3本、中ケース、クワガタの糞を用意します。

DSCN9952

産卵木はDORCUS ROOMさんの特A材のLとSで、うちに到着後にさらに選別をして
久留米に使用するものからはじかれたものを使用。
ただしケース側面から見える材の断面を見ると非常にきれいで流石の品質を窺い知れます。


DSCN9953

クワガタの糞を適当に産卵木の入った中ケースに振りかけ水を張ります。
そして重し(レンガ)を乗せて沈めます。
振りかけた糞のうちのオガは浮いてますが、微粒子となった糞は
水に溶かさって、濁っているのが分かると思います。


産卵木の加水を始めたら、とりあえずは放置で
次はマットの準備をします。
使用するマットは先日紹介しましたが、リトル・ファーブルさんのアンテマット。
袋から出すと、かなりだまになっている為、コンテナに移して
だまを崩してサラサラの均一にして良く攪拌します。
のんびりじっくり確実にやってると、産卵木の加水も丁度良い頃合いになっています。

大体、加水時間は15~20分くらいだと思います。
加水の終わった産卵木は、床に立てた状態で並べて放置した状態で脱水。
ある程度脱水できたら上下をひっくり返してさらに脱水し
水が滴らないくらいまで脱水します。

この脱水時間中に、空いた中ケースにマットを詰めておきます。
基本3cmくらい硬詰めですが、今回はマットがだいぶ余りそうでしたので
東ジャワパリーは5cmに増量。
詰める際は、マットプレスを用いてガンガン詰めます。
ただし、その勢いでケース中央も詰めるとぶち抜けるので
ケース中央は下にレンガを入れて詰めます。

マットの硬詰めが終わるころには脱水も程良いくらいになってるので
そしたら、産卵木の仕上げを行います。

DSCN9954

アンテマットの入っていた袋にクワガタの糞を適当に入れて
さらに産卵木を入れて、シャカシャカポテトの要領で糞を産卵木に馴染ませます。

DSCN9958


DSCN9959

柔い材もあるので1本ずつシャカシャカした方が無難です。

DSCN9961

全ての産卵木を仕上げたら、硬詰めしたマットの上に並べて
マットで8~9割埋めていきます。
産卵木が固定されるようにマットを足すのがコツのような気がします。


DSCN9962

ここまでいけば完成で、ゼリーを多めに置くだけです。

DSCN9964



今回はあらかじめ産卵木の樹皮は剥いておきましたが
1時間程度で仕上がりました。
来月には久留米を10セット、1日で組む予定ですが、レンガを買い足さないとなあ……

季節の変わり目

昨日は、強烈に外気温が上がりました。
例年2月くらいに1発は来てましたが、今年は来ず、
いつ来るかと思っていましが、とうとう来ましたね。

やはり、ブリードルームにも影響が出て
日中は温度コントロールに支障はありませんでしたが
日没後から温度が下がっていたようで、気づいたのが23時頃。

既に2℃ほど外れてしまった為、調整をし始めました。
現在はちょっと上にいってしまっている為、23℃になるように調節中。


それにしても、気温がガッツリ下がった時もそうでしたが
季節の変わり目でエアコンはバカになってしまいます。
冬期間はエアコンの設定温度を、目標温度よりだいぶ低い値でセットしていましたが
これで設定温度と目標温度の差が無くなれば良いのですがね。

今年の飼育改善

約2年前に成虫の管理方法にあれこれしていましたが
今年、もう一度見直してみようと思っています。


まずは用品で成虫管理ケースについて。

成虫管理ケースはここ2年間は
♂はメインはスタックミニ・クリアスライダーの併用で僅かにコバシャミニ、
♀はメインはスタックSでごく少量コバシャタイニーでした。

2年間の使用の中でそれぞれの長短所が見えてきたので
書き連ねていきます(主に短所のほうが多くなっています)

まず、クリアスライダー。
積み重ねは、高さが無くて幅があるので良いです。

しかし、高さの無さが仇となし?顎欠けが目立つ傾向がありました。
新成虫を入れとくと顎が欠けてるのは結構ガッカリきます。
また、しばらく使ってると汚れで蓋をスライドしづらくなるのも短所のひとつです。
あと、洗い易い部類だと思いますが、、強度はそんなに無い方で
ちょっと落としたり、ぶつけたりするだけでケースや蓋が割れることがあります。


次にスタックミニ。
スタックだからという、短所らしい短所は洗浄の面だと思う。
蓋の溝に汚れが貯まりやすく、洗うにブラシを使っても苦労。
スタックSもクセモノで高さがない為、蓋の溝をガンガン削りまくり、顎によく無さそう。
しかも、削られた蓋は汚れが一層落ちずらい。


最後にコバシャミニ。
洗浄自体は溝ではなく穴なのでしやすいです。
フィルターの取り外しや場合によって交換もありますが
交換は滅多にないです。
しかし、タイニー規格はスタックSと一緒で高さがない為危険。
穴を拡張する為、好ましくは無いです。


上記3種のケースは共通して
長所にも短所にもなりうるが、乾燥しづらいという点もあります。
短所としてとらえると、食べカスやし尿でマットを腐敗させたり
ひどい場合はベチャベチャにされることもあります。
♀の管理においても上記の点でスタックS、コバシャタイニーは
オオクワの♀では小さすぎる気もします。



そんな感じで、以上の点を見直した構想中の案は
♂はコバエシャッター小、♀はコバエシャッターミニ。
今までの倍は場所を取るのがネックですが
昔、だだっ広いプラケ中とか小に1頭だけ入れて管理してた頃は
衛生面については良かった記憶があります(ただ数が少なかったので
その分管理が行きとどいていただけかもしれない)

いろいろ試行錯誤となりますが
現状はあまり納得いくものではない為
できれば、今年の新成虫からは切り替えたいなあ。


飼育部屋の温度管理近況

飼育部屋の温度が8月に入る前後あたりから安定傾向になってきました。

飼育部屋は4畳半をエアコンで温度管理してますが
24℃狙いでセットをAUTで23℃にするとMAX/MINが25/23℃で
大抵24.5~23.5℃で推移します。
ちなみに傾向として日が昇って外気温が上がると飼育部屋の温度が下がり
夜になると外気温とは逆に上がります。
理想は昼夜関係なしに温度管理ですが、現状厳しく
温度差については傾向として頭に入れとくくらいしかできてません。


ちなみに7月上旬から中旬までの間は
昼の温度が下がる傾向が強く22℃台に低下した日もありました。
データロガーの記録では瞬間最低(1時間毎記録)で22.0℃を記録したことも。
その期間の外気温は高かったので、今となっては謎の過冷却です。


あと、サーキュレーターも稼働してますが効果的な
使い方が出来てるのかは判りづらいですね。
温度差は出来てるのが現状でエアコンの風が直で当たるところは
常時23±1℃ですし、逆にエアコンから対角の扉付近は24.5±1℃です。
幼虫を管理するスペースを基準にして温度セットしてますが
棚の高さでもでも若干の温度差は生じています。
気持ち温度差が無くなってるのかもしれませんが、もっと上手く
サーキュレーターが使える気がしてならないです。


さて、9月に入ればいよいよ温度変更。
じっくりと調整ですが、怖いところです。

♀の管理

タイクルビと東ジャワパリーの♀を並べました。

左がタイクルビで右が東ジャワパリーです。

DSCN9657.JPG


サイズは両方とも40.0mmで2010年ブリード羽化のWF1個体。

正直、違いがサッパリわからないです。
撮影時もどっちがどっちにならないように気を遣いました。

よく、ホーぺ、ビノ、グラン、フォルモや
チタヌス亜種間で♀の同定の話題がありましたが
このクルビ、パリー、ライヒ、ヒぺリオン、ミワの♀も同定困難。

我が家では
タイクルビとジャワパリーの他にクルビデンスssp.もいる為
管理は厳重になります。

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プロフィール

庚午 虫蔵

Author:庚午 虫蔵
久留米専。
自称
「最後のクワガタ狂世代」
の足掻きです。

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